機会
ジムの会員数が過去最高の6,600万人に達する一方で、ジム利用者の72%が週に1日以上自宅でトレーニングを行うため、実際の出席率は低下しています。在宅勤務の傾向を反映し、ジムは消費者のニーズに適応する必要に迫られています。本事例の顧客は、フィットネスクラス中の会員のユーザー体験を評価する方法を模索していました。
同社は、エンドユーザーのビデオおよび音声共有機能(カメラやマイクのフィードを共有する機能)を含む、インストラクターとの完全なインタラクティブセッションの実現に焦点を当てていました。顧客のアプリケーションはすでにAWSクラウドでホストされていましたが、現在の アプリケーションパフォーマンステストのアプローチを効率化する必要がありました。
主な課題
この顧客が解決を求めていた主な課題は以下の通りです:
- クラス中のカメラやマイク共有を含むユーザー体験テストの実現(負荷下での)。
- Puppeteer(JavaScriptで書かれたコマンドを使用してブラウザを制御できるヘッドレスChromeテストフレームワーク)を活用してスクリプトを実行 - Amazon EC2インスタンスあたり2ユーザー。
- インフラストラクチャの維持に関連する高コストと、手動スケールダウンへの依存。
- 以前のベンダーによる手動エラーにより、クライアントに1万ドル以上のAWSコストが発生。
解決策
SourceFuseは上記の課題に対処するため、Puppeteerスクリプトを使用するEC2インスタンスからの個別ユーザーの既存アプローチを効率化するための詳細な評価を実施し、以下を提案しました:
- インフラストラクチャへの依存を減らすため、PuppeteerコードをEC2インスタンスからAWS Lambdaに移行。
- ソリューションに必要な手動スケールアップとスケールダウンの必要性を排除。
- クラス中の音声やビデオ共有を可能にするためのサードパーティSDK(Agora)の活用。これによりAWS Lambda上でPuppeteerスクリプトを実行するためのインフラ要件を削減。
- 100%の可用性を確保するためのAmazon SQS(メッセージキューイングサービス)の実装。
- Amazon S3によるログのバックアップの展開。
結果
ユーザーシミュレーション方法の修正とパフォーマンステストソリューションの効率化により、SourceFuseは顧客に以下の成果をもたらしました:
- スケールアップとスケールダウンが不要となり、手動エラーの可能性を低減。
- 1回あたりのコストを66%削減(35ドルから12ドルへ)。
- セットアップ時間を10~15分から即時に短縮。
- ストリーム品質とユーザー体験の確認のため、S3での簡単な一元化されたログ保存。
顧客について
2015年に設立され、米国に本社を置くこの顧客は、究極のフィットネスストリーミングプラットフォームを提供しています。企業向けのホワイトラベルソリューションと、世界トップクラスのスタジオやトレーナーによるライブおよびオンデマンドクラスへの直接アクセスを提供しています。現在、39カ国で55万人以上の会員にサービスを提供し、ウェアラブル技術、ブティックフィットネススタジオ、ワークアウトビデオを専門としています。